答一:この事業は、課題解決を目指すというよりも、同じような課題を生み出さないための農業のカタチを創り出すことをゴールに設定しています。
そもそも昨今の事態を招いた既存の農業は、現代社会が当たり前としている経済や社会の在り方、そして個々の生き方によって形成されているため、農業が自然活性化農業をベースとした持続可能な形へと変化することは、既存の農業の枠組みの中では難しいと考えています。そのために新しい農業と、それを前提とした社会の在り方、個人の生き方を探究して、カタチにしていく取り組みが「会津百姓一揆プロジェクト」になります。
一方で、会津における自然活性化農業がカタチを創られたとき、中長期的に食糧危機へのリスク緩和策の一つになると考えています。それは、このプロジェクトが日本における画期的な先進事例となるからであり、それぞれの地域が自然環境を活性化しつつも持続的な食料生産ができる体制を整えていくための変革の原動力となると考えられるからです。
答二:まず、このプロジェクトは「農作物を売る」という既存の農業のビジネスモデルからの脱却を提案しています。その代わりに「年々と土地を良くしていく」という環境活性化の行為に報酬が発生して、その副産物として農作物をいただくというモデルの構築を目指しています。そういう意味では「一般価格」というものを目指したプロジェクトではありません。
また、現状の一般的な農作物の価格というものが、そもそも「安い」のか、ということは、よく考えてみる必要があります。向こう50年以上続けることができない農法によって育てられた作物に国から補助金が出て、それを消費者がお手頃に購入できる仕組みそのものを見直す必要があるのではないかと考えます。
答三:収量については、持続可能な農業のカタチを研究していきながら、より安定して多くのものが採れる農法や資源循環の確立を目指していきます。これは、地域で活用できる資源の量や技術、実行する農業者さんの技量によって変動していくものだと考えられます。
一般的には、現状における地域ごとに使うことができる有機物資源に限りがあることや、農業者にはより高度な農業の仕組みや自然環境の理解が求められるため、現代の慣行農業に比べると、全体的に生産量(重量ベース)は減少するものと思われます。
一方で、作物一つずつの栄養価と食味は上がり、異常気象(高温障害など)への対応力は上げることができるため、一回に食べる量を減らすことが可能になると考えられます。自然活性化農業の取り組みを増やしていくことは、フードロスを減らすための取り組みとセットになることは間違いないでしょう。
問四:0次化プランには、非常時のための食糧保険という要素もあります。でも、何よりも第一に、これからの時代に新しい農業の形を確立していく「会津百姓一揆プロジェクト」を支援することを目的としたプランです。
具体的には、会津に自然活性化農業の方法論の確立や資源循環システム、人材育成の仕組みの構築を支援して、農業を取り巻く地場産業の活性化や、本事業に取り組むために集まってくるコミュニティによる新しい子ども向けの教育事業の構築、そして、農業に限らない環境活性化事業の確立を進めていくための資金を提供していただく枠組みになります。
そのご好意に対する返礼としてに、プラン契約者さんには、いざというときに自分や家族、親族や社員さん、友人などに分け与えることができるための最低限のお米を毎年確保していくという特典が一つ入っています。